恋する夏は微炭酸。 -2010年夏休み短編-




沈黙を破ったのは美紀。




「凛と最後の居残りレッスンしてくださ~い!私達からの最後のお願いです」





嘘ぉ~!


みんな、こっそりそんな相談してたの?





「おう!わかった。ビシバシしごくから覚悟しとけよ」




鉄平はそう言うと、かごを置いて、ボールを持った。



あまりにいつもと変わらない鉄平を見て、みんなは私の告白が聞こえていないんだと思ったようだった。




“もう一度言うんだよ”



敦子に背を押され、私は強く頷いた。






ニヤニヤするみんなに手を振った。




最高の仲間。


みんな、私のこと心配してくれてたもんね。


優しい。




何もできない私の代わりに。



みんなが私に“最後のプレゼント”をくれた。



鉄平との時間を・・・・・・






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