みるくきゃんでぃー



あたしが愛海に左手を引っ張られて
何歩か歩いたときだった。



━━━━━━━━ぐいっ

あたしの右手が引っ張られた。


「ひゃあっ!!」

びっくりしたあたしは
間抜けな声を出してしまった。


「驚かしちゃってごめん。」

声がした方を見ると
さっきまで話していた
キョースケくんが立っていた。


・・・・・・・・・さっきの訂正。

間近で見たら
すっごいカッコいい。



明るめの茶色の髪の毛はさらっさら。
肌は女の子みたいに白い。
唇はきれいなピンク色。
なんかすっごい、いい匂い・・・・・。

ってあたし変態みたい・・・!!!


1人でそんなことを考えていると


「・・・・・俺の顔そんなに見て
なんかついてる?」


「えっ!?いや・・・あの・・・!」

慌てるあたしを見て
キョースケくんは・・・・・


「・・・・ぷ。慌てすぎ
てか顔、真っ赤だよ。」


「えっ!!?」

あたしが自分の頬にふれると
頬が熱を帯びていて熱くなっている。


「大丈夫?
熱あるなら保健室連れて行こっか?」

あたしの顔を覗き込むキョースケくん。


「だっ、大丈夫ですっ!!
熱ありませんから・・・・・」

たぶん、あたしの顔は
さらに真っ赤になったと思う。


「大丈夫なら良いんだけど。
はい。さっき、これ落としたよ。」

キョースケくんはそう言って
あたしにピアスを渡した。


あっ!
あたしのピアスだ。
でもそのピアスは壊れていた。


「あ、ありがとうございます・・・。」


「ん。じゃあ俺、教室行くから。」


そう言ってキョースケくんは歩いていった。
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