☆オカマに恋した☆
「そうじゃなくて…好きな人がオカマで…



その人をどうしても、振り向かせたくて。



だから、男の子になりたいんです!!」



 力みながら、私は言った。




言ってから、とてつもなく恥ずかしくなった。




「そうなの…



でもね、オカマの私から言わせてもらうと、やっぱりオカマは男の人が好きなの。



それは、変わらないと思うの。



女の子として、遥ちゃんはとってもキュートなんだから。



もう少し考え直したら?」




「それでも…



それでも、ちょっとだけでも、もしかしたら何かが変えられるかもしれないんです。



だから、バッサリといっちゃって下さい」



 訴えかけるように言った。




私には思いつかないんだ。




どうしたら、愛のもっと側にいけるかが。




もっと、もっと、近づきたい。
< 55 / 246 >

この作品をシェア

pagetop