君と一緒に(短)





「そんなとこ立ってないで。おいで、」


門の前で動けないあたしに近づいてきた脩ちゃんは、自然にあたしの手を取って家の中に招いてくれる。

1週間ぶりの温もりに、余計に涙が止まらなくなった。


「由宇、泣かないで」


大きな手があたしの頬を滑る。
まるで壊れ物にでも触れるように柔らかく、目尻に溜まる涙を掬い取ってくれる。


「脩ちゃん、」

「由宇からこんなことしてくるなんて初めてじゃん」

「…………っ、」


玄関に入った瞬間に抱きついたあたしに、脩ちゃんはどこか嬉しそうで。

あたしに応えるように、フワッと背中に腕を回してくれた。





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