君と一緒に(短)
どのくらいそうしていたのか。多分、ほんの数秒のことだと思うけど、とても長く感じられた。
「落ち着いた?」
「ん」
「部屋行こっか」
「……行く」
先に上がっといてって、リビングに行ってしまった脩ちゃん。
あたしはゆっくり階段を上って、見慣れた部屋の前で立ち止まった。
心臓がうるさい。
今さら緊張してきた……。
脩ちゃんが別れを選んだ時、あたしはちゃんと受け入れられる?
「大丈夫、きっと」
自分に言い聞かせてドアノブに手をかける。
ひどく懐かしい感じ。
部屋を満たしている脩ちゃんの香水の微かな香り。
あたしはいつものように、ベッドに腰かけて脩ちゃんが来るのを待った。