ふわふわのいた町
「ふーん」
二号って嫌な言い方だな。
「お父さんが言ってたんだけどね。今、専務の息子がいて、跡継ぎなんだって。それで二号の子供がリョウ君なんだって」
「へえ」
「そのリョウ君のお母さんが病気で死んで、引き取られて一緒に暮らすようになったんだってさ」
「そうなんだ」
「リョウ君、この町に来る前、中学生の頃から結構悪い子でさ。色々やばいことしてきたみたい」
「そうなんだ。でも西高行ってんだから頭悪くないよね」
「だね」
「今は予備校へ通ってるってことは、少しは真面目にやってるってこと?」
「かな?お兄さんの専務さんは東京の有名な大学出てるそうだし。お金もちだからさ、大学進学するんでしょ」
でも、リエの様子を見るとリョウ君の脅しが相当怖かったはず。真面目なふりして今でも結構ヤバいのかもしれない。
「だからさ、悠々。ユウコには逆らえないよ。カレシ出てくると怖そうだし」
「うん、そうだね」
そう返事したけど、あたしはなんだか気分が悪かった。それってもう、友達の関係じゃない。上下関係とか力関係って大人の世界と同じじゃない。
ユウコとリエの関係は、もう友達じゃなくなった。ユウコのリエに対する仕打ちは完全にいじめになってきた。悪口のメールや無視のメールはあたしたちグループ以外にクラス全員に送られるようになった。他の子たちもユウコに遠慮してリエと話さなくなったし、一部の男子はユウコと一緒にいじめに加わりだした。リエが大人しく机に座っているのに、わざとリエの机に座っておしゃべりする。笑ったときに大げさに身体を揺すってみたり、リエの頭の上すれすれに手を振り回してみたり。やめてっ、リエがどんなに大きな声を出しても聞こえないふりをした。
二号って嫌な言い方だな。
「お父さんが言ってたんだけどね。今、専務の息子がいて、跡継ぎなんだって。それで二号の子供がリョウ君なんだって」
「へえ」
「そのリョウ君のお母さんが病気で死んで、引き取られて一緒に暮らすようになったんだってさ」
「そうなんだ」
「リョウ君、この町に来る前、中学生の頃から結構悪い子でさ。色々やばいことしてきたみたい」
「そうなんだ。でも西高行ってんだから頭悪くないよね」
「だね」
「今は予備校へ通ってるってことは、少しは真面目にやってるってこと?」
「かな?お兄さんの専務さんは東京の有名な大学出てるそうだし。お金もちだからさ、大学進学するんでしょ」
でも、リエの様子を見るとリョウ君の脅しが相当怖かったはず。真面目なふりして今でも結構ヤバいのかもしれない。
「だからさ、悠々。ユウコには逆らえないよ。カレシ出てくると怖そうだし」
「うん、そうだね」
そう返事したけど、あたしはなんだか気分が悪かった。それってもう、友達の関係じゃない。上下関係とか力関係って大人の世界と同じじゃない。
ユウコとリエの関係は、もう友達じゃなくなった。ユウコのリエに対する仕打ちは完全にいじめになってきた。悪口のメールや無視のメールはあたしたちグループ以外にクラス全員に送られるようになった。他の子たちもユウコに遠慮してリエと話さなくなったし、一部の男子はユウコと一緒にいじめに加わりだした。リエが大人しく机に座っているのに、わざとリエの机に座っておしゃべりする。笑ったときに大げさに身体を揺すってみたり、リエの頭の上すれすれに手を振り回してみたり。やめてっ、リエがどんなに大きな声を出しても聞こえないふりをした。