恋、涙 …【2】〜私とあなたと小さな天使〜



私が帽子を手渡すと、かーくんは茉央にそれを被せ、何も言わずに茉央の手を引いて外に出て行った。



「一真がパパ…あぁ、無理。やっぱ慣れねぇわ!」



そんなかーくんを見て、お義兄さんは笑ったまま階段を登り、どこかに行ってしまった。



「そうだ!私、夕飯の買い物してこなくちゃ。希ちゃん、留守番頼める?」



「あ、はい!」



お義母さんも買い物に出掛けてしまい、家の中はあっという間に静かになった。






私はコップを片付けた後、かーくんと茉央がいる庭の方へ行った。



何して遊んでるのかな?



「よ〜し!来い、茉央!!」



そう思って見てみると、2人は小さめのボールを転がして、楽しそうに遊んでいた。



「かーくん!茉央!」



そんな2人を見ていたら、私も一緒に遊びたくなってきて、2人の元へ走って行った。






こうして、楽しい短い夏休みは過ぎていった─









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