恋、涙 …【2】〜私とあなたと小さな天使〜
助産師さんの言う通り、本当に元気な産声が聞こえ、私は壮絶な痛みから解放された。
疲れた……
茉央の時と違うのは、生まれるまでの時間が少し短かったくらい…かな?
「希…よく頑張ったな。」
出産が終わって力が抜けた私に、かーくんは優しく声をかけてくれた。
「かーくん……」
「…ありがとう。」
何に対してのお礼なのかは、私には一瞬でわかった。
実は涙脆いかーくん。
ほら…
もう目がウルウル状態だよ。
私が少し笑って頷くと、下を向いたかーくんの目から、涙が一滴落ちた。
全く…
人のこと言えないじゃん。
…泣き虫なパパ。