恋、涙 …【2】〜私とあなたと小さな天使〜



俺は約束は守る。



最初に宣言した通り、授業終了時刻の10分前には今日のノルマを達成した。



はぁ…手が痛い。



「杉田!今日の話は?」



クラスの半分くらいが自分勝手に雑談していて、残りは俺の近くまで来て話を聞くのがいつものスタイルだ。



事情を知らない人が見たら、おかしな光景だろうな…



しかもこいつら、なんで俺の家庭話に興味があるんだろうか…?



今時珍しい奴らだ─



「今日?あぁ……学校来る前にな、息子に大泣きされちゃって…正直、学校休んで遊んでやりたかった。」



そんな疑問を抱えながらも、俺は今日の朝の出来事をそいつらに教えた。



「可愛い〜♪息子さん。」



「愛されてんな〜、杉田。」



茉央のことを可愛いと言ってくれるのは、誰だろうと嬉しいもんだ。










< 8 / 202 >

この作品をシェア

pagetop