秘密事は図書室で~甘い会長の罠~

*お好み焼き



結局、教室に帰ってレジ係をやらされて……


気がつけば1時。

交代の時間だ。



あたしも美央も、隣にある控えの教室に行くと…

後ろから、誰かがあたしを呼んだ。




「清嘉ちゃん!!さっきはごめんなさい…
まさか会長の話に周りがあんなに注目するなんて……話に夢中になってて気が付かなかったの。

本当にごめんなさい!!!
これ、あげるから……許してぇ!!せっかく仲良くなれたのに…」




あたしを呼んだのは麻美ちゃん。

やっぱり本物の天然だったんだ。



そして、頭を下げながら差し出されたのは……



「…グロス?」


「うん。さっき部活の後輩からもらったんだけど、あたしグロスは使わないから。

よかったら使って!!

明るくてピンクっぽいオレンジ色だから、きっと清嘉ちゃんに似合うよ!!」




ニコッと笑って、あたしの手にグロスを滑り込ませた。


オレンジ色…

あたしの、色………





.
< 240 / 507 >

この作品をシェア

pagetop