秘密事は図書室で~甘い会長の罠~


行きたいところがあるなんてウソだ。

ちょっとだけ、一人になりたかったの。



先輩たちの演奏、すごくかっこよかった。

見惚れてしまうくらい。




でも……


そんなにすごい人に近づいていいほど、あたしは大きくない。



ステージには上がれないような人間だから。


先輩に似合うのは、ステージの上で輝けるような人で

あたしみたいな、下で見てることしか出来ないような人じゃない。




あたしは


先輩と同じ世界には行けない。





ステージに近づいて、さっきまで先輩が立っていたところの前に立つ。





.
< 266 / 507 >

この作品をシェア

pagetop