秘密事は図書室で~甘い会長の罠~


それから、いつの間にか終わっていた演奏。

ステージの上には誰もいなくて、周りの子たちもバラバラと帰り出した。




「…清嘉、行かないの?」


「ごめん美央、先に戻ってて?
ちょっと行きたいところがあるの…
美央は小田島くんとデートするんでしょ?」




美央は顔を赤くしながら、戻っていった。


行く間際に「頑張って」と言われたけど、あたしには頷く気力がなかったから

適当に笑って誤魔化した。




「……はぁ…」



ポツンと一人だけになったステージ前。

さっきまであんなに人がいたのに。





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