秘密事は図書室で~甘い会長の罠~
*魔法?呪文?
階段を下りて、二階から図書室のある棟へ走る。
こっちは文化祭で使わないから静か。
足音だけがやけに響く。
そして…
「はぁ、はぁ……」
先輩がいる、図書室に着いた。
緊張してドアの前で固まってしまう。
大丈夫
大丈夫
あたしはもう、泣かない。
頑張ろう って 決めた から。
深呼吸をしてから、一気にドアを開けた。
ガララララッ
「…っ……」
「あれ、中川さん?」
耳から、脳までゆっくりと染み渡る甘い声。
いた……
「友達に聞いて…来ちゃいました。
迷惑、でしたか?」
先輩に、振り向いてもらいたい。
.