秘密事は図書室で~甘い会長の罠~


譲れない…?

あたしだって、譲れないよ。


こんな風に暴力を使ってくる人なんかに…負けたくない。



あたしの中に、初めて対抗心が芽生えた。



不適に笑って、図書室を出て行こうとする下屋敷先輩を引き止める。




「なに?」


「あたしだって、弥斗先輩は譲れませんから。
勝負したいなら正々堂々戦いましょう。

気持ちだけなら……負けない自信があります。」



怪訝そうにする下屋敷先輩の目を見て、しっかりと宣戦布告をした。


あたしは、気持ちだけは負けないから。

絶対に……折れない。



これも弱虫を卒業する一歩なんだから。




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