秘密事は図書室で~甘い会長の罠~


謝らないで……


先輩を追い込んでしまったのは、あたしが弱虫だから。


バレたくない って

周りの反応が怖い って


あたしが逃げてたから。



「謝らないでください…弱虫なあたしが悪いんです。
なのにあたし…先輩にひどいこと言った……」


「……清嘉…
わかってくれた?」



涙でベタベタの顔で頷いた。



「…さよなら って、本当?」



今度はブンブンと首を横に振った。



やっぱり優しい先輩が大好き。


あたしのことを考えて、キスしてくれたんだね…



「ごめん、なさいっ…
ありがとう…先輩…」


「…ありがとう…清嘉。」



薄暗い資料室で、ずっと抱き合っていた。




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