距離は遠とし。
ドアを開けた瞬間涙が出た。
俺が最後にここに来たときと全く変わっていなかったからだ。
起きたままのグチャグチャなベット。
雑誌が床に散らばったまま。
死ぬ前日の朝にココアを入れていたミミのお気に入りのカップ。
すべてがあの日と全く一緒だった。
まるであの日のままのような・・・―――――
今にも後ろから笑ってミミが出てきそうだ。
でももうミミはいない。
俺はベットに座った。
あの日・・・ここでミミを見てたのに。
コテで髪を巻いているあいつを見てたのに・・・なんで俺はあいつの異変に気づいてやれなかったんだ・・・――――
いや、異変があったのは気づいていた。
でも深く考えていなかったんだ。
ミミ・・・・
あの時俺がミミにしつこく聞いておけば何か変わったか?
ベットに倒れて目を閉じる。
ミミ・・・?
最後の夜はなにを考えてた?
起き上がろうと腕を伸ばした瞬間なにかが手に当たった。
なんだ?
布団をはぐとそこにはアルバムがあった。