ALLY
あっという間に放課後になり教室の掃除を終わらせ帰ろうと教室を出た。
「沢田君!」
横から聞こえた女の子の声に振り返った。
ユイコちゃんだった。
「どうかした?」
「昨日は傘ありがとう。」
あぁ、そう言えば昨日傘貸したな。
俺ってよく傘貸すよな。
「いいよ、
それより昨日家まで送れなかったんだけど大丈夫だった?」
「大丈夫だったよ。」
少し顔を赤くしながら答えるユイコちゃん。
「そ、じゃあね。」
俺はそれだけ言って軽く手を振りながらユイコちゃんから離れようとした。
「あ、ちょっと待って。」
けど、また昨日のように引き止められて振り返った」