センセイ



夏期休暇中の生徒指導責任者 白鳥悠輔教諭———



終業式の日。

教室で担任に配られたしおりに目を通すと、私の目には一番にセンセイの名前が映った。



「生徒指導か…」



センセイは元々生徒指導を担当してる。でも休み中は、そこの責任者になるらしい。

生徒指導なんて、私みたいな真面目な生徒には無縁なところだけど、担当がセンセイなら、できる限りの悪いこともしてみたい。

そんなことを考えてしまうなんて、私もかなりの重症になってるんだろうか。

どうせ何をすればそこを必要とできるのか、どんな問題を起こせばセンセイの指導室に呼んでもらえるのか。

そんなことさえも、思いつきようがないのに。




< 11 / 50 >

この作品をシェア

pagetop