???
「次、四十三番!」

「来たッ。ビンゴ!」

 何出弥製作所では、宴も最高頂に達し、恒例のビンゴゲームが行なわれていた。


「じゃあ次十二番」

「おう、俺だ。当たっちゃったよ。」
 千秋が手を挙げた。


「よかったね。間に合って。」

「おう。そうだな。」
 ビンゴゲームに興じる人々を、京子と貴ボンが胸を撫で下ろし眺めていた。その二人の間には、くっきーがちょこんと座っている。

「まったく、貴ボンが賞品忘れた時はどうなるかってハラハラしたけど。取り敢えずよかったね。」
 京子が貴ボンの方に向き直り、ビールのグラスを手前にかざした。その京子の行為に貴ボンもグラスをかざす。

 カーン。乾いた音を発ててグラスが響いた。


「なんだ千秋ビンゴゲームの賞品、いいもんあだっただが?」
 モクモクと立ち上げる煙の中、将太郎が訊ねた。

「将太郎、良くそんなゲテモノ食えるな。」
 ビンゴゲームの賞品片手に千秋が言った。

「もう三十匹めだ。だげんちょ一向に減らねぇだ。おら千秋にはまげねぇど。」
 将太郎はそのフサフサとした千秋の頭を見据える。

「まあ、良いけどな。それより喰うか。明日から生きていく糧(かて)として。」
 千秋は将太郎の脇に座り、すかさず肉を頬張った。

「それ何、当たっただ?」
 将太郎が三十一匹目のヒマラヤトカゲを口にし訊ねた。

「何だろうな。開けてみるか。」
 千秋は賞品の包みをビリビリ破きだす。
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