ワンラブ~犬系男子とツンデレ女子~



……あ。



首もと、少しつめたほうがいいかな。



本番までまだ間に合うよね。



「………」



…ふと、気付く。



間近からの視線に。



首から上へと目をやると、バッチリ目が合った。



ち、近い…。



「…身長…いくつ?」

「…ひゃく、ろくじゅーに…」



少し照れ臭そうに、拗ねたように、彼は答える。



162cm。



あたしと3センチしか変わんないのか。



だから、近いんだ。



顔が、すぐそこにある。



「ば、バカにすんなよ!」

「いや、何も言ってないし」



気にしてる。



「まだ伸びるんだ!」

「いいじゃん、そのままでも」

「よくないよ!」

「いいよ」

「ダメ!」



だって。



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