ワンラブ~犬系男子とツンデレ女子~



「昨日。郁也のこと」



だから牛乳なんだと、今更ながらに気づいた。



「なんで稀衣ちゃんが謝るんだよ」

「いや…だって」

「オレは何言われても平気だよ。稀衣ちゃんは違うの?」



真っ直ぐにあたしを捕らえる瞳から、目が反らせなかった。



「…ワンが平気ならいんだ。ごめん」

「………」



その言葉を最後に、ワンも私も黙ってしまった。



余計なことを、言ってしまったのだろうか。



周囲にどう思われようと関係ないって、思ってるはずなのに。



それでも気になるのは、やっぱりワンがいつもより元気がないから。



夏休みにみんなで海にいるという、ワンが好きそうなこのシチュエーション。



なのにワンは、あたしから見ればいつものワンじゃない。



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