ワンラブ~犬系男子とツンデレ女子~
――――“ヴーヴーヴー…”
巾着に入れていた携帯が震えた。
着信、亜希ちゃん!!
やっとこれで、みんなと合流出来る!
「もしもし亜希ちゃん!?」
これで安藤と2人きりから、解放されるんだ。
と安堵するあたし。
亜希ちゃんから合流場所を聞いて、電話を切った。
「ねぇ、安藤!」
……て、あれ?
安藤いないんだけど。
うそ、あたし達まではぐれたの?!
「あのバカ、なにやってんのよぉ…」
花火大会の日に、浴衣姿の女の子を1人にするなんて。
人多いし。
ここがどの辺だか、全然わかんないし。
「最悪じゃん…」
ポツリと1人で呟いた。