ワンラブ~犬系男子とツンデレ女子~
「その時僕は、仕事に息詰まっていて。気晴らしに出た買い物で会った子でね」
おじさんは懐かしそうに、話しはじめる。
「で、その後家に帰って机に向かうと、ペンが弾むように進んだんだよ」
「すげー!」
「でしょ?今ではもう、あの子は天使だったんじゃないかって思えて、仕方ないんだ」
そう言っておじさんは、オレを見つめた。
その目は柔らかくて、まるでその子を見ているようだった。
「にしても君、似てるね」
?
「顔、デスか?」
「それもそうだけど、言葉の強さが似てるんだ」
コトバノツヨサ…?
「言葉って、強いとか弱いとかあるの?!」
「いや、その強さじゃない。聞く人の心に響く強さだよ」
「うーん…?」
「いんだよ、分からなくて」
「なんで?」
「本人が自覚してしまったら、それは強さにならないからね」
「ふーん?そうなんだ」