ワンラブ～犬系男子とツンデレ女子～

「麗奈ってさ、佐倉に告白したことあるの？」



こう、いつもみたいにじゃなくて。



ふざけてとかじゃなく。



面と向かってさ。



あの佐倉が、麗奈の気持ちに気付いていないはずがない訳で。



「ちょっとなんでに急に、イタいとこついて来る訳？」



ってことは、やっぱり。



「気になっただけ」

「鮎沢ちゃんが人のこと気にするなんて、珍しいね」

「一応あたし、近くにいるから」

「ふーん」



麗奈はニッコリと笑った。



「あたし、言わないって決めたわけよ？」

「え？」

「タイミング、逃したって言うか」



麗奈は、男子とはしゃぐ純平の方に目をやった。



「純平って、モテてるでしょ？」

「まぁ、そうだね」