ワンラブ~犬系男子とツンデレ女子~



「稀衣ちゃん」



食堂からの帰り、隣にワンが来た。



「怒ってる?」



そう言ってあたしの顔を覗くワンは、まるで、耳とシッポを垂らした犬のようだ。



「怒ってないよ」



浮気してた訳じゃないし。



「…その、オレ」



なにか言いづらいことなのか、ワンは少し口をごもらせた。



「なに?」



そう急かすと、ワンは1度あたしの顔を見て、すぐにまた下を向いた。



「…オレ、大場さんの怪我が治るまで、送ることになってて」



…………。



「放課後、しばらく一緒に帰れそうにない、かも」



…そーいうことか。



「分かった。怪我が治ったら教えて」

「ゴメン…」

「あたしは大丈夫だから。ちゃんと送ってってあげなよ」

「ウン」



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