ワンラブ~犬系男子とツンデレ女子~



この前はして無かった、眼鏡のレンズ越しに、南先生は純ちゃんを見つめている。



「純ちゃん?」



背後にいるオレには、純ちゃんの表情が見えない。



だけど完全に固まっているのは確かだ。



「高校生にもなって、ものも言えないの」



南先生の、呆れたような言い方。



「純ちゃんってば!」



オレが背中を叩くと、純ちゃんはハッと我に返った。



「うあ、そうだ。絆創膏、下さい」

「…絆創膏ね」



南先生は相変わらず表情を変えずに、戸棚の引き出しを探る。



しばらく探った後、小さくため息をついて、今度は自分の鞄らしき鞄の中を探し出した。



そして、



「今絆創膏切らしてて、私のでよければどうぞ」



そう言って、純ちゃんに絆創膏を手渡した。



「ありがとーございます…」




< 420 / 606 >

この作品をシェア

pagetop