ワンラブ~犬系男子とツンデレ女子~



あれからワンは、教室にもこないし、連絡もない。



それどころか、今だに大場さんと帰っているみたいだし。



今回のことは、彼女が原因の1つといってもいい。



それなのにワンは、分かっていないのか。



それともわざとなのか。



正直、ワンから何かアクションを起こすだろうって思ってた。



「…あたし、嫌われたかな」

「お、顔に似合わず弱気だね」

「おい」



あたしはため息をついた。



ワンはあたしに、「言わなきゃわかんない」と言った。



あたしは、そんなに言葉足らずだっただろうか。



なにも伝わってなかった。



「あたし、いつもワンに頼ってたんだ」



そんなことに、今更気づく自分が悔しい。



「愛想尽かされて当然、かもね」



あたしは苦笑して、独り言のようにつぶやいた。



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