ワンラブ~犬系男子とツンデレ女子~



「ま、それだけだけど」



そうだ。



それだけなんだよ。



定員と客ってだけであって、それ以上でも以下でもない。



互いのことはなにも知らないし。



保健室によく行って、よく顔を合わせることはあっても、俺的にはあの静かな空間が好きなわけで。



そこに会話なんてない。



「そうね、それだけだわ」



ほら。



生徒と先生という関係から、定員と客という関係に変わったとしても、俺たちの間の何かが変わったりはしない。



その程度なんだよな。



「先生さ、俺のこと好きだろ」



でも俺は、もっと関わりたいって思うんだよ。



「…いきなりなに言い出すの」



懲りもせず、近付いてやろうと思うんだよ。



この無愛想な、保険医に。



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