ワンラブ~犬系男子とツンデレ女子~



「ちょっと、ちょっと?」

「朝からなーに?」

「純平ったら、みんなの前で公開告白だなんて~」



………あ。



気が付けば、教室中の視線はあたし達2人に集まっていた。



「バッカ、違う!告白じゃねーって!!」



確かに告白ではないけれど、教室に入ってからの会話は、なんとも言い逃れしづらい。



『知って欲しいよ。と言うか俺にもっと、興味もってほしい。好きってそーいうことだろ』



なーんて言ってたらね。



全部南先生のことなのに。



「でも鮎沢ちゃんにはワンが!」

「だから玉砕覚悟なんだよ!」

「純平、男のなかの男だぜ…!」

「長い片思いに、ついに終止符か」

「勝手に俺を、玉砕扱いすんなよ!(どこまで惨めな役所だよ?!)」



あーもう、完全にみんな誤解してる。



「みんな違うから!」

「そーよ、純平が告白なんてするわけないじゃない」



れ、麗奈…!



助かった、麗奈なら内情少しは知ってるし。



「純平は鮎沢ちゃんより、ワンを取ったんだから!」

「おい麗奈…。(余計ややこしくなってない?)」



麗奈の言葉で、一瞬教室が静まり返る。



「あ…純平そーなの?」

「悪い…知らなくてさ」

「佐倉くんって…そっちなんだ」

「まぁ…今時珍しくはないしね」

「語弊だ!俺は別に、男に走った訳じゃねー!!」



なんだか佐倉って、気の毒な役所だよね…。(←今さら)



「おいみんな、1歩下がんじゃねーよ!!」



ワンの弟の襲来は、佐倉が朝から玉砕覚悟の公開告白、または男に走った、というとんでもない誤解を招く事態となった。



参考までに、あたしが佐倉に余計なこと聞いたのがまずかったな。




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