ワンラブ~犬系男子とツンデレ女子~



大河は、郁也に外に呼び出された。



だけど本当は、郁也は呼び出していなくて、愛実ちゃんの嘘だった。



それを稀衣ちゃんも、どこかで知ったとしたら?



「…違うといいんだけどっ」



絶対大河に、真実を伝えにいくはず。



オレは外へと、飛び出した。



外は雪が覆う、白銀の世界。



倉庫の辺りで、大河を探している稀衣ちゃんを見つけた。



「ワン?! なんでっ…」



――――“ズズズッ”



!!!



落雪だ!



「稀衣ちゃんっ、危ない!」

「きゃっ…」



――――“ドサドサッ”



倉庫の屋根に積もった雪が、滑って稀衣ちゃんの上に落ちてきたところ、間一髪。



避けれたのか…?



「っ?!」






< 567 / 606 >

この作品をシェア

pagetop