ワンラブ~犬系男子とツンデレ女子~



「だ、ダメダメ!稀衣ちゃんが風邪引いたらどーすんだよ!」



空の月はあまりに綺麗で。



和服だし、ハロウィンじゃなくて、お月見だなとか思ったりして。



「じゃぁ…一緒に入る…?」



隣に君がいてくれるのが、あまりに居心地がよくて。



「…ウン」



少し赤くなった顔で頷く君が、照れながら肩をくっつけてきたのが嬉しくて。



肩から伝わる熱が温かくて、寒さなんてへっちゃらで。



チラっと目が合った顔には、いつもの無邪気さなんてなくて。



顔が近くなるにつれて、心臓が爆発しそうで。



2度目のキスは、なんだかぎこちなくて。



目の前の君が、愛しかった。



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