鬼守の巫女

「玲……何でここが!?」

茫然と口を開けたままの火伏さんを見て、眞水さんは呆れた様な深い溜息を吐く。

「ちょっと!!何が誰にもバレない裏道よ!!バッチリバレてんじゃない!!」

そう言って魅麗が苛立ったように声を上げた。

「いや……だって……」

「お前が通りそうな道なんて簡単に分かる。裏を掻いたつもりで馬鹿正直に進んで来るな」

魅麗の返答に詰まる火伏さんを差し置いて眞水さんはそう答えると、ストンと地面に華麗に着地を決める。
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