夜空に咲く僕たちの願い


何でお前がここにいるんだよ?
隣で歩いている女の人は?
今日は私立図書館に行くんじゃなかったの?
あんなに怒ったのはどうして?


目の前の世界がぐるぐると廻っている。
何も聞こえなくなり、これは夢なんじゃないのかと意識が飛びそうになる。
いっそこのまま眠らせて欲しい。
今ならいい夢が見られそうだから。


ゆっくりと目を閉じて再び開ける。
だけどそこは紛れもなく事実で。
夢の世界ではなかった。




「俊介くん…?」




百々花さんの優しく穏やかな声が傷ついた心に浸透していく。俺はそこから駆け出して、書店を飛び出した。



誰かに嘘だと。
早く起きなさいよと。




「…嘘だろ?」




道の先には寄り添って歩く渓斗と女の人。
見間違いではなかったようだ。


渓斗は一体俺に何を隠している?
言えないこと?
それとも言いたくないこと?




―…俺はずっと俊介の味方だから。




あれも、嘘?





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