大好きです。先生…

後半

あの日から約一週間お盆休みだった。


それで今日は後半に入って数日。

数学の宿題の二次関数が解けない…

早めに行って大丈夫かな…
30分だけ早く行って先生に教えてもらおう…



「…こんにちわ〜」
「はやっ!!こんにちわ」


やっぱり伊藤先生早いな…

「解らない問題があって聞きたくて早く来たんですが…
ダメでしたか?」

「いやいや!!大丈夫だよ!
むしろ解らない問題があったらどんどん来ていいよ。
ここは9時30分位には開けてるから。」

9時30分って…

「授業開始の1時間半前!?」

「そう。教室をみんなが来る頃までに涼しくするにはそのくらい必要だからね。」

…確かに教室はいつも涼しかった。
最初に来る先生は暑いだろうし
その分早く起きなきゃいけないのに…


「…ありがとう、先生。」


自然と口を突いて出た言葉だった。

「いえいえ。
タバコ吸ってくるから解らない問題もっかい考えてて。」

先生は照れたように私の頭をポンポンっとして出ていった。





< 23 / 73 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop