トナリの王子サマ
その言葉で、みんなが私を一斉に見る。

私の顔の赤さにみんな驚いているみたいだった。


「伊吹、大丈夫か?保健室行ってこい」

「だいじょ…ゴホッ、ゲホッ」

「先生、倒れそうなんで俺が連れて行きます」

「あぁ、成瀬は保健委員だったな。頼む」

「はい」



成瀬くんは私の席に来て、支えながら一緒に保健室に向かってくれた。

でも、やっぱり一人じゃ無理だ。


足元がフラフラして、いつ倒れてもおかしくない。

支えてもらって立ってるのがやっとだよ。


「ったく、はじめっから熱あっただろ?」

「え?」

「こんなに一気に上がるわけねーもん」


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