誘拐 ―おまえに決めた―

リクは冷静にトイチに聞く。


「トイチ、おまえ他のやつも殺したのか」



「リク、なんでそんなことが気になる?まあ、いいや。

どうせおまえらは死ぬんだ。俺様の偉大な計画を教えてやるよ」



リクは顔色一つ変えない。


「あいつら二人は外を張ってるよ。俺の命令でな。

まあ、おまえらの次に始末するけどな。一人ずつやっていった方が楽だ」


すごいだろう?とばかりに、誇らしげに話すトイチ。




「なぜクルマを殺した」

「いい質問だ」


トイチは、これから自分のマジックショーの種明かしをする手品師のように得意満面だ。


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