JKママ
結城愛は無邪気な笑顔を見せながら、あたしの方へと寄って来た。



細い真っ白な手で太い筋肉のついた腕を掴むと、更に深い笑みを見せる。





「あ、あのねっ、夕ご飯を私が作らしてもらったの。

詔ちゃんも良かったら食べて?」



ふんわりとした表情で笑いかけてくる彼女を直視する。何の反応も、顔に出さずに。




「詔!愛が作った料理は上手いぞ!お前も食べろ。」


父が無理したような上機嫌さで言う。
あたしは海斗と陽斗が美味しそうにこの飯を頬張る姿に途轍もない落胆を感じた。





「……いらない。」



それだけ言い残すと、部屋に閉じこもった。





この抑えきれない気持ちをセーブできない。

勉強机に腰をかける。そして、何の前触れもなくあたしは机に何度も何度も頭を打ちつけた。



拳に食い込んだ爪が痛い……。
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