19の夏~私の愛した殺人鬼~

☆ ☆ ☆

 新田は何度目かのため息をついた。


 その隣では、大きな体をなるべく小さくしてチョコンと座っている藤堂の姿。


 ここは、式場にある遺族の待合室。



 とんだことをやらかしてしまった藤堂から、説明を聞くため、少しの間空けてもらったのだ。


 2人の目の前には、腕をさする受付の男――栗田という名らしい――が座っていた。



「まぁ、そういう事なら仕方がないですけど」


 そう言いながら、栗田は優しい笑顔を浮かべた。


 見た目からしてちょっとポッチャリしていて温厚そうに見えるため、その言葉に藤堂はホッと息を吐き出した。


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