【続】幼なじみは俺様王子。
「なんだよ?」
振り向く楓は、驚いたような表情を浮かべてあたしを見つめる。
「怒らないの……?」
あたしと爽が夕食時にいなかったことくらい知っているはずなのに、どうして何も言わないの?
いつもの楓じゃ、『何処行ってたんだよ?』ってあたしに問い詰めると思う。
だけど、楓は何も言わずしかもこんなものまで用意してくれた。
嬉しいけど、なんか違和感がある。
「………から」
「えっ?」
微かに聞こえた呟くような楓の声につかさず聞き返す。
ブラウンの瞳が真っ直ぐにあたしを見つめる。
「今までみたいに、穂香のこと傷つけたり、困らせたりしたくない」
そう言い放った楓の言葉一つ一つに温かい何かがこもっているような気がして、涙が出そうになった。
「俺は穂香を信じてる」
楓はくれた言葉は「好きだ」なんて言葉をも越えるほど嬉しく、優しいもので。
どこか懐かしい響きだった。