【続】幼なじみは俺様王子。




「……楓、ありがとう」


溢れ出す涙を隠そうと俯き加減で言ったあたしに楓はクスッと笑った。


「可愛いヤツ。泣くほどそれが嬉しいか?」


そう言って、あたしが手に持った袋を見ながら、からかうように笑う。


「ち、違うよ……っ!」


「何が?」


顔を真っ赤にして反論するあたしをニヤニヤと妖しい笑みを浮かべて、見ている楓は絶対にからかっているとしか思えない。


「もうっ!」


「あ、命の恩人にそう言うこと言うんだ?」


「何の話?」と尋ねようとした瞬間、タイミングよく(?)お腹の虫が鳴った。


あ、そう言うことね……って、あたしがどんだけ食命だと思ってるのよっ!


まあ、実際問題そうだから何も言い返せないけど……。


「ほら、穂香虫が“お腹がすいて死んじゃいそうだよ~”って言ってるぞ?」


「あのねぇ……」


「今も“早くご飯ちょうだい”だってさ」


なんであたしのお腹の中まで見抜けるのよこの人……





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