キミがいたから~Thank you~

いじめ

*眞凛 Side*

――ピピピピピピピ
「んっ…もう朝…」
目覚まし時計のボタンを押す
「眞凛ー!!そろそろおきろーっ」
「おきてるよー…」
階段を下りて、リビングへ入る
姉と妹の姿だけ…。
眞凛のお父さんとお母さんは海外に仕事へ行っている
いつ帰るかわからない…
「眞凛?おはよ、なに突っ立ってんの?朝ごはん」
「あ、うん…」
姉ちゃんの声にはっとして椅子へすわる
重岡眞凛(しげおかまりん)13歳中2
あたしは中1の春に『いじめ』というとても最低なものに出会ってしまった。
いじめにあっていることは小6の妹、澪凛(みおり)しかしらない
高1の姉、凛華(りんか)には秘密にしている

「お姉ちゃん、朝練行かなくていいの?」
「あ…。うん、大丈夫」
「無理しちゃだめだからね?」
「分かってる」
眞凛はがんばって微笑んだ。きっと、引きつってる…
「あ、眞凛ー」
「なに?」
「今日は帰り遅くなるからよるごはんの準備たのむねー」
「うん」
姉ちゃんも澪凛もあたしと違って友達がたくさんいる。
もちろん、親友も…
「あ、眞凛の好きな食べ物でいーかんね!んじゃ、いてきー♪」
「いてらー♪」
「いってらっしゃい…」
姉ちゃんも澪凛も元気だなぁ…
眞凛にもこんなころあったっけ…
友達と無邪気に笑って、喧嘩して…
もう、あのころには戻れないのかな…
「澪凛、そろそろ、行くね」
「うん…なんかあったらまた、澪凛に言ってね!!!」
「うん、ありがとう。いってきます」
「いってらっしゃーい」
眞凛って、結構いい妹がいるなぁ…
…学校…行きたくないな…


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