不器用なシタゴコロ
目を瞑っててもわかる。
彼との隙間がなくなっていくことが。
わかんない。
わかんない。
わかんない…ッ。
近づいてくる焦り。
どうすればいいかわからない焦り。
焦ってばかりで。
私の頭の中はグダグダ。
彼との距離がなくなる寸前。
グダグダしてる頭に響いたのは。
少し擦れた声の小さな呟きだった。
「…そんなに呼びたくないっつーコト?」
『…違…ッ!!』
“違う”
そう言おうとした私の言葉は。
彼の唇に吸い込まれていった。
代わりに感じるのは。
柔らかい唇の感触。
「…違くないデショ?」
『…ンやぁ…ッ』
話したくても離されず。
“チュ、チュッ”と啄むような音を立てて。
彼の唇は私の声を消そうとする。