不器用なシタゴコロ

視線だけじゃない。

顎から首筋。

首筋から頬へと。

スルスルと移動するとーやクンの指先が。

私を煽っているようにさえ感じてしまう。





…あぁ、もうコレって。

かなり重症だよね…。





「…そんな目ェして…誘ってんの?」





目を細め。

意地悪そうに口角を上げて微笑むとーやクン。





『さ、誘ってなんか…』



…“ない”と言いきれない自分が憎らしい。





「誘ってるって」





そうきっぱり言いきるとーやクンは。

ソファーから降りてラグに座り。

私と目線を合わせた。





交わった視線は。

逸らされることなく。

私を見据えて離さない。



優しい、でも熱っぽい視線に。

私は抗うことなんてできない。



 

< 198 / 340 >

この作品をシェア

pagetop