不器用なシタゴコロ

とーやクンと会うのは3回目。

…なんだけど。

なんか。

やっぱり。

…チャラくないです、か…?





「…今、こいつチャラいな、とか思ったでしょ?」

「えっ?!」





訝しげな顔をするとーやクンに。

考えてたことをズバリ言い当てられて。

顔が引きつりそうになる私。





…なんでわかったんだろう…。





「ゆずサン顔に出過ぎだから」





呆れたようにため息を吐いたとーやクンは。

骨っぽくて長い指で、私の頬を突っついた。





「だけどさ、こんなコト言ったの俺、初めてだから」





そう言うと。

とーやクンは口元を隠しながら“プイッ”と顔を背けた。



 

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