花の名




―――――――
    ―――――――




「昨日、西浦に告られた!?」


次の日、教室に行くと、待ってましたかというように優子がきた。


「………。」


昨日は彼のいきなりの告白に驚いて、優子を置いて逃げ帰ってしまった。


「っで、付き合うの?」

「そっそんなの…」


まだ分からないよ。


と、言いかけて、途中でやめた。


今までただの友達だと思ってた彼。

それがいきなり彼氏になるとか、想像が出来ないもの。






「西浦ー、おはよう」

「おはよーさん」


ガラッと気持ちがいいくらい爽やかに彼が教室に入ってきた。


さっきまで静かだった教室内が騒がしくなる。


いつものようにクラスの中心にいる彼。


彼が笑えばみんな笑うし、彼が何かを話せばみんながそれに乗る。


彼…西浦圭吾はそうゆう男の子。






< 2 / 17 >

この作品をシェア

pagetop