ねぇ、先生。愛って何ですか?
「それくらい俺が好きなんだろ?」
「……うん。」
「素直にまた言ってくれたし、いいよ。誤解させた俺も悪かった。」
なんでそんなに優しいの…?
「でも」
「でも?」
「もう二度と別れるなんて言うんじゃねー。なんかあったら話し合いだ。わかったか?」
「うん。」
もう絶対先生を疑わない。
自分から幸せを逃がしたりしない。
先生が私を信じてくれているように、私も先生を信じてる。
「先生、ありがとう。本当にありがとう。私を見放さず私を好きでいてくれてありがとう。私、先生が大好き!」
「ったく。」
きっとこの先何があっても、私は貴方以外の言葉は信じない
「綾女」
「ん?」
「サインしろ」
「サイン?」
何のサイン?
「渡しそびれたバースデープレゼント。」
先生が渡して来たのは1枚の封筒
「なに?」
封筒を開き、中を出してみると…
「!」
“婚姻届”
しかも夫の欄にはもう既に先生の住所や名前、印も押してある
「はいかYESしか受け入れないけど」
そう言いながら左手を掴み、薬指に指輪をはめてくれる。
「姉と指輪を見てた、それだけだ。歩いてた理由なんて」
せっかく涙止まったのに、先生は私を泣かす天才なのかもしれない
「綾女、返事」
返事なんて、1つしかないよ。
「はい!」
「ん、いい返事」
先生がくれた1枚の紙は
私と先生の未来を結ぶ約束で
先生がくれた高そうな指輪は
永遠に切れることのない絆の証
ねぇ、先生…。
愛って何ですか?
その答えは、今から二人で
見つけて行こうね。
End