☆ムーンチャイルド☆


『ガキが一人…この塔へと迷い込んだか…』


ふと友希の耳に悍ましい声がまた聞こえた。


『久しぶりのエサだな…人間を喰らうのはいつ以来だがや?』


友希の耳に別の声も聞こえた。


友希はふと最上階の入り口に目をやった。


すると、二足歩行をするブタの魔物と顔の大きいコウモリの魔物がそこにはいた。


『ま、魔物!!』


友希は怯えた。


『俺様はブッタ様だ。ガキが一人で喰われに来るとは…』


ブタの魔物、ブッタはよだれを垂らした。


『わいはデカバットだがや。旨そうだがや』


コウモリの魔物、デカバットは羽をばたつかせて喜んだ。



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