”ただ、愛されたかった…”
「もしもし、瑠理?」

 「うん、私、どうしたの?茂。」

 「明日の夜、あいてる?話したい事があるんだ。

 あいてたら、ご飯でも行かない?」

 めずらしく、茂からの電話だった。

 「うん、あいてるよ。…うんわかった、7時半ね、

 お店の裏の駐車場ね。」

 ”二人でご飯なんて行った事ない…。すごく気になる…。”


 瑠理は、内心嬉しかった。前から、茂の事は好きだった。

 顔も悪くないし、性格も良くて思いやりがある。

 2歳先輩なのに、先輩ぶらない、そんな所も気に入ってた。

 ただ、茂には、高校の時からの彼女がいる。

 だから、好きな気持ちは、ずっと否定してきた。

 自分自身、茂の事は、無意識のうちに避けていた。


 ”明日、茂と二人で会うの…緊張する…”

 
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