”ただ、愛されたかった…”
 「茂、お待たせ。」

 美容院の仕事が終わり、瑠理が走ってきて、茂の車に乗った。


 「どこ行く?食べたい物ある?」

 茂は、いつもと変わらない様子…。

 「フランス料理。すごく高価な…高い物が食べたい!」

 瑠理は、本当は緊張していた。隠す為にわざとふざける…。

 「それは、無理!パスタでいい?」

 茂は、即答した。

 「うん、いいよ。」


 ほんの20分位で、お店に到着した。

 
 とてもおしゃれな、外観のきれいなお店だった。

 いつもみんなで集まる居酒屋とは、かなり違う。

 ”嬉しかった。

 なんか自分が、すごく可愛い女の子になった気がして…。”

 
 緊張もした…。


 
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