”ただ、愛されたかった…”
”それぞれ、進む道が、分かれていく”





 沙織は、結婚したし、ゆかりは、彼氏で忙しい。

 確実に会う時間は、減っていく。

 少し、寂しい。



 
 「ゆかり、結婚以外に、自分のしたい事とかあるある?夢とか?」

 久しぶりに、ゆかりとご飯を食べに行った。

 オムライスのお店。

 一番シンプルなケチャップのかかったやつを注文した。

 瑠理は、さりげなくゆかりに聞いた。

 本当は、そういう話しをすごくしたかった。

 
 「ないよ!」

 ゆかりは、あっさり答えた。

 そんなのあまり、考えた事ないって感じだった。

 「本当にないの?」

 瑠理は、もう一度聞いた。

 「ない!結婚して、子供を産むの。だから、結婚するまでは、一生懸命遊ぶ。

 みんな、そんな感じじゃないの?」

 ゆかりは、本当にあっさりと言った。


 「…私は、違うんだ…」

 
 
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